Garage(ガラージ)は、オフィス家具専門店として誕生して2024年9月で25周年を迎えます。
これもひとえに、Garageの取り扱う製品や取り組みに興味を持って、支えてくださっている皆様のお陰です。本当にありがとうございます。
今回25周年を迎えるにあたり、「Garageの源」を知るべく、創業当時を知るGarageの先輩スタッフにインタビューを行いました。オフィス家具の変遷をはじめ、今や将来の働き方を考える上でも、とても興味深い情報が聞き出せたので、オフィス家具が好きな方はもちろん、オフィスや自宅での働き方を検討したい方も、ぜひご一読頂けましたら幸いです。
目次
- 創業当時の様子や背景など、教えてください!
- 既に興味深いテーマが沢山です!世間一般的に、当時の働き方ってどんな感じでしたか?
- 当時を振り返ると、かなりエッジの利いた展開をしていたんですね! ある種「異端」にも見えてしまうと思うのですが、発信を受け入れてもらえるように、どのようにブランド化していったのですか?
- 今のGarageでもカラバリの多さが特徴の1つでもあるので、当時からのDNAを感じますね! 見せ方の他には、当時気を付けていたことはありますか?
- Garageでは、パーツだけの販売もしていますしね!今ではスタンダードな「DIY」を先駆的に広めていったように思えます。 組立家具以外で、特徴的な商品はありましたか?
- Garageとfantoniは、創業当時からご縁があったんですね。ちなみに、今ではGarageはじめ、ECサイトで購入するのはスタンダードだと思うのですが、当時お客様はどこから購入していたのですか?
- 最初にお話しされていた「世界観を売り出す」を、販売店でも実践されていたわけですね!
- 新しい価値を届けるために、ECサイトという新しい販売手法も早期から取り組んでいたのですね。最後に、この記事を読んでくださっている皆様へひとことお願いします。
創業当時の様子や背景など、教えてください!
Garageが誕生したのは、1999年9月。平成11年ですね。
今から25年前。四半世紀前と考えると、結構昔のように感じますが、振り返るとこの25年でオフィスの在り方や働き方に対する考え方が、大きく変わったなと思います。
働き方の変遷に伴ってオフィス家具の変遷もありますが、そんな中でGarageでは20年以上ロングセラーが続いているデスクがあったりと、その辺りはとても面白いなと思います。
既に興味深いテーマが沢山です!世間一般的に、当時の働き方ってどんな感じでしたか?
当時はオフィスに出社して、仕事するのが当たり前。オフィスはグレーのデスクを島型に配置して、個人席があり、向き合って座るのが主流でした。仕事も紙や電話でのやりとりがほとんどだったように思います。
ちなみに当時のパソコンは、箱型のもの。インターネットはありましたが、今よりも環境は整っていないので、リモート会議なんてアイデアは無かったです。携帯電話に関して言えば、液晶画面の色を白やオレンジに変えられるようになった頃です。
そんな時期に、海外、特にアメリカのベンチャー企業ではジーパンを履いて、自由な席で働くというような、フレキシブルなスタイルで働く会社が出現。「日本でもそんな時代がくるのでは?」という着想から、新しいオフィス空間を提案していくGarageが開始されました。
グレーのデスク×島型が主流な中で、Garageのコンセプトや扱う商品、世界観は、当時かなり斬新だったのではないかなと思います。
ちなみに、ご存じない方もいらっしゃるかもしれないのでお伝えしておくと、Garageの母体はプラス株式会社です。当時はプラスでも「オフィスのリビング化」というテーマがあって、当時オフィスにはスチール製の家具が多かったのですが、家庭のような木製家具をオフィスにも取り入れる提案をしていましたね。
Garageでもプラスでも、「新しい感覚を持った人たちへの発信」を意識していました。
当時を振り返ると、かなりエッジの利いた展開をしていたんですね! ある種「異端」にも見えてしまうと思うのですが、発信を受け入れてもらえるように、どのようにブランド化していったのですか?
そう、当時、Garageをブランド化したかった。「楽しい仕事場」が当時のテーマだったので、それを表現してお客様に感じ取って頂くために、商品単品で見せるのではなく、ガラージの世界観を「空間として見せること」を意識して、大切にしました。
新しいオフィス空間の価値観を伝えたかったので、1999年発行のカタログは商品単品の紹介が少なく、働くことをイメージできるように工夫していました。
当時は、「ごちゃごちゃしすぎで商品が見えない」、「これではモノは売れないのでは?」などの意見もありましたが、そもそも発信先が「新しい感覚を持った方々」なので、従来のカタログの見せ方である必要はない!と思い、このまま発行しました!
結果は、今振り返っても良い決断をしたなと思います。
ちなみに、カラフルな色遣いは当時のトレンドや明るいイメージを見せるために採用していたのですが、ずっと同じカラーを取り扱うのではなく、トレンドに合わせて変えていきたいと思っていました。
今のGarageでもカラバリの多さが特徴の1つでもあるので、当時からのDNAを感じますね! 見せ方の他には、当時気を付けていたことはありますか?
1999年・2000年のカタログ(1号・2号)では、組立家具であることも訴求しています。
完成品ではなく、お客様側で組み立てて頂くことで、輸送コストを含めた全体のコストを下げられることを伝えていきました。
「自分で組み立てられるオフィス家具」って、当時なかなか無かったので、新しい感覚を持った方の興味を惹けた訴求だったと思います。
Garageでは、パーツだけの販売もしていますしね!今ではスタンダードな「DIY」を先駆的に広めていったように思えます。 組立家具以外で、特徴的な商品はありましたか?
今でも人気があると思うのですが、イタリアのオフィス家具メーカーの「fantoni」ですね。創業当時から扱っています。
一番古いのは「GF」というシリーズで、サイズが幅120cm×奥行80cm。2万円弱でした。
当時、このテイストでこの価格帯は非常に競争力がありました。
今では「GT」が人気だと思うのですが、創業当時から「とにかく頑丈」ということがウリで、購入した方がブログや2チャンネルなどで発信してくれて、自然に評判が広がっていきました。
Garageとfantoniは、創業当時からご縁があったんですね。ちなみに、今ではGarageはじめ、ECサイトで購入するのはスタンダードだと思うのですが、当時お客様はどこから購入していたのですか?
当時は販売店や家電量販店などに、Garageコーナーを設置して頂いて、オフィス家具の販売をしていました。ショップインショップ展開から始めたんです。
例えば家電量販店さんの場合、PCを購入するお客さんに、デスクも購入してもらえるように売り場を作り込んでもらったり、空間づくりのアドバイスをしたりしていました。
最初にお話しされていた「世界観を売り出す」を、販売店でも実践されていたわけですね!
そうですね。創業から3~5年後は、SOHO(Small Office Home Office)なども一般に認知されるようになり、そんな背景もあってか購入者の7割ぐらいが個人、3割が法人という割合でした。
ちなみに、GarageのECサイトは2001年からありました。現在の国内外大手さんのショッピングモールのサービス開始が1997年頃だと思うので、結構早くからEC事業に参画していたように思います。
新しい価値を届けるために、ECサイトという新しい販売手法も早期から取り組んでいたのですね。最後に、この記事を読んでくださっている皆様へひとことお願いします。
まずは、25年間という長い期間に渡り、Garageを支えてくださった皆様、面白がってくださっている皆様、本当にありがとうございます!
これからも「新しい感覚」を持った嗅覚の鋭い方々に、製品はもちろん、面白い情報をお届けできるように頑張っていきますので、次の25年も、Garageのファンでいてくださったらとても嬉しいです。
「はたらくをたのしく」
今では考えつかないような働き方や生活スタイルが、今後も生まれてくると思います。これからの新しい25年も、楽しく働いて、乗り切っていきましょう!