

スペースの活用や最適な作業環境の構築に役立つモニターアーム(ディスプレイアーム)。器具を使って固定するため、設置できるデスクにはいくつかの要件があります。
今回は、モニターアームの使用を前提としたデスク選びのポイントやおすすめのデスクをご紹介。モニターアームの選び方や注意点もあわせてお伝えします。
モニターアームの特徴
モニターアーム(ディスプレイアーム)とは、モニターに取り付けて、位置や角度などを簡単に変えられるようにするアイテム。画面の視認性を高められるだけでなく、モニター下のスペースが空くため机上面を有効に活用でき、作業効率の向上につながります。また、地震での転倒を防止できる、複数のモニターを配置しやすいなどのメリットもあります。
モニターアームは、安定性や設置、位置の調整のしやすさから、クランプを利用してデスクに取り付けるタイプが一般的。そのほかには、壁面や支柱を利用して固定するタイプや、置き型のスタンドタイプがあります。
モニターアームが使えるデスクとは?
デスクに固定するタイプのモニターアームは、どんなデスクにも使えるわけではありません。今使っているデスクに設置したい場合や、モニターアームを設置する前提でデスクを選ぶ場合には、次のポイントをチェックしましょう。
天板に適切な厚みや耐荷重がある
モニターアームには、固定器具を正しく取り付けるために、それぞれ設置可能な天板厚が指定されています。厚みが対応範囲内でないと、十分な安定性を確保できません。
例えば、Flo(フロー)のモニターアームの設置可能天板厚は、1.3〜6.7cmです。
将来モニターアームを付ける可能性があるなら、天板が薄すぎたり厚すぎたりすると設置できる製品が限られることを考慮したうえでデスクを選びましょう。
また、モニターアームの設置には、天板の強度も必要。特に複数枚のモニターを設置する場合、アーム+モニターがかなり重くなるため、デスクの耐荷重も確認しましょう。
天板に固定の妨げとなるものがない
デスク取り付け型で一般的なクランプ式のモニターアームは、取り付けたい箇所に干渉するフレームや突起物があると設置できません。
モニターアームのクランプ部分のサイズにもよりますが、固定に奥行5~10cm程度必要。天板裏に補強フレームがある場合には、デスク端からの奥行が取れるかを確認しましょう。
また、曲面がある形状の天板や縁に丸みがある天板の場合、空間ができてクランプがしっかりと固定できないケースがあるため注意が必要です。
注意:ガラス天板のデスクは設置NG
デスクに取り付けるタイプのモニターアームは、設置した箇所に大きな力がかかります。ガラス天板は割れるおそれがあるため、デスク固定のモニターアームは設置できません。壁面固定やスタンドタイプなどを検討しましょう。
モニターアーム設置におすすめのデスク
モニターアームに対応する、Garage(ガラージ)おすすめのデスクをご紹介します。
複数モニターも安心の頑丈デスク:fantoni GT

PCヘビーユーザーから絶大の支持を得ている、fantoniGT。天板の厚さは2.8cm、耐荷重は80㎏あり、複数モニターをアームに取り付けても安定の頑丈なつくりです。PC向けのオプションパーツも多数あり、使いやすくすっきりとした環境を構築できます。
スマートでおしゃれなフレーム脚デスク:fantoni GX

四角いフレーム脚が印象的なfantoni GXは、インテリアにこだわりたい方におすすめのデスク。スリムな形状ながら耐荷重は60kg。天板の厚さは1.8cmあり、モニターアームに対応しています(※L型はメインデスク側W面側のみに設置可能)。
モニターアームの選び方
数多くの種類があるモニターアーム。自分の環境にぴったりのアームを選ぶためのチェックポイントをご紹介します。
設置方法から選ぶ
デスクにモニターアームを固定する方法には、クランプ式・グロメット式・ネジ固定式があります。
最も一般的なのは、天板をクランプで挟み込むクランプ式。デスクに穴をあけずに設置でき、取り付け位置の変更も簡単です。

グロメット式は、天板の穴にボルトで固定する方法。クランプ式よりも強く固定でき安定しますが、穴を開けるため、取り付け位置の変更は難しくなります。
ネジ固定式は、天板に直接設置用のネジ穴を複数開けて固定する方法。安定して固定できますが、アームを変更しなければならなくなった場合に穴が再利用できず、残ってしまう点がデメリットです。
モニターアームによっては、複数の設置方法に対応できるよう、付属品やオプションが用意されているものもあります。メリット・デメリットを考慮したうえで、設置方法を決定しましょう。
モニターサイズ・耐荷重から選ぶ
モニターアームには、取り付けられる画面サイズ・耐荷重が決められています。対応範囲外のアームに取り付けると、モニターの落下や浮きなどが生じ危険です。取り付けたいモニターに対応したアームを選択しましょう。
また、アームとモニターは、モニター背面にネジで取り付けます。ネジの間隔にはVESA規格という国際標準規格があり、規格が合っていないと取り付けできません。
VESA規格には画面サイズ・重量により75mm×75mm、100mm×100mm、200mm×100mm、200mm×200mmなどがあるため、必ず確認してください。
アームの可動タイプ・可動域で選ぶ
モニターをどのように動かしたいかによって、適する可動タイプ・可動域が異なります。設置場所や動かしたい範囲を考慮して選択しましょう。
垂直可動:上下に動かせるタイプ、スタンドに近くコンパクト
水平可動:左右の可動に特化、高さを変える必要があまりない場合に向く
水平垂直可動:上下左右に動かせるタイプ
また、可動域はアームの関節軸数や長さによっても左右されます。画面の角度調節の範囲や回転機能もあわせてチェックしましょう。
モニターの枚数・配置で選ぶ
モニターアームには、ディスプレイが1枚設置できるシングルアームだけでなく、2枚以上設置できるアームもあります。

複数枚数を設置できるモニターアームは、ディスプレイごとにアームを用意するのに比べて設置スペースは有利であるものの、可動域が限られる場合があります。複数のモニターを配置したい場合には、どのような配置にしたいかも参考に選ぶとよいでしょう。
仕事では、画面を横並びにすることで作業領域を増やせたり、複数アプリの併用が便利に。一方を縦方向に配置すれば、縦に長いWebや資料の全体像が把握しやすくなります。作業内容によってモニターの使い方が変わることが多い場合には、配置の自由度をチェックしましょう。
ゲームでは、複数画面を横並びにすると、表示スペースが広くなり没入感がアップ。また、一方の画面でゲームしながら、もう一方の画面でSNSをチェックするという使い方をしたい場合には、一方を正面に、もう一方を横に配置できるようにすると便利です。
さまざまな情報を一覧する必要があるトレーダーには、多数のモニターが必要になることも。上下配置や、4面配置ができるモニターアームが選択肢となるでしょう。
CBS社のモニターアームFlo(フロー)は、特許取得のスプリングテクノロジーで、指先でディスプレイを調節可能。スタイリッシュなデザインで、ワークスペースを格上げします。12年の保証付きで、耐久性も◎。 シングルアームとダブルアームの2種類があります。
モニターアームをデスクに設置する際の注意点
モニターアームはスペースを有効活用できますが、アームによっては、モニターを奥に下げる際に、背面側にスペースが必要になるケースも。壁に寄せてデスクを配置する場合には、奥行に干渉しにくいタイプを選ぶとよいでしょう。デスクが向かい合う場合には、対面する側にアームが張り出さないように配慮することも必要です。
また、モニターアームの取り付け箇所によっては重心が偏り、デスクごと転倒する可能性があります。不安定になりやすいデスク両端は避け、バランスを意識して設置位置を決めましょう。クランプはしっかり奥まで差し込みます。
また、転倒や落下を防ぐため、アームを伸ばす際はディスプレイがデスクの端を超えないように注意してください。
デスクにモニターアームを取り付けると、デスクやPCの使いやすさがアップ。安定して設置できるデスクを選んで、快適な環境を作りましょう。
次回もお楽しみに!