皆さん、毎日使っている文房具や家具がどのように生まれたか知っていますか?
デザイナーがなにを思ってどんな物語があったのか、それを知るだけで距離がグッと縮まってお気に入りになったりするものですよね。今回はTipTon(ティプトン)の誕生ストーリーを少しだけご紹介します。
一体成型のポリプロピレン製で軽く、耐久性があるこのチェアはなぜ作られることになったのでしょうか。
2008年、チェアと同じ名前のティプトンというイギリスの街にRoyal Society of Arts Academyが新設されました。そこで使う家具デザインを依頼されたのがエドワード・バーバーとジェイ・オズガビーです。国立の美術学校で使うために生まれたチェアだったんですね。
このチェアの一番の特徴はこの脚。角度は9度。
この前傾デザインにより身体への負担が軽減され、血液の循環を促すことで集中力を高める効果が期待されます。それに加えてカラフルで丈夫、スタッキングができ、リサイクルができる、等々。どんなチェアが学校という場で使うのに相応しいチェアなのか、リストに挙げた条件をクリアするべく開発に2年以上が費やされました。性別も体格も違う生徒たちが自由な座り方で、しかし安定した座り心地で勉学に取り組めるよう何十点もの試作品を経てTipTonチェアは完成しました。
このTipTonという名前。最初に街と同じ名前と紹介しましたが、座ると先端(Tip)に向かって傾向するという意味も込められています。シンプルでカラフルなデザインは今ではオフィスやご自宅でも幅広く愛されています。恵比寿ガーデンプレイスでは、おうちガラージのお隣のVERVEさんのテラス席でも使われているんですよ!
お近くにお越しの際はぜひ店頭で革新的な”9度”を試してみてください!