vol.25 在宅勤務の椅子の選び方とは?アームレストやキャスターの違いを解説
在宅勤務が続き、自宅の作業環境をもっと快適な空間に整えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
快適な環境づくりのためには、自分に合った椅子・オフィスチェアを選ぶことが大切。そこで今回は、オフィスチェアを選ぶ際におさえておきたいポイントと、Garage(ガラージ)おすすめのオフィスチェア10脚をご紹介します。
01. 在宅勤務用の椅子・オフィスチェア:選び方のポイント
一般的にオフィスチェアとは、仕事で使用するために設計された1人掛けの椅子のことを指します。
キャスター付きの脚で体の向きを楽に変えられ、身長や座高などの体格・ワークスタイルなど個々人に合わせて座面や背もたれの調整が可能です。
今回は、オフィスチェアを選ぶにあたって押さえておきたい3つのポイントを解説します!
02. ポイント① アームレスト:可動性や有無で選ぶ
オフィスチェアにアームレストが必要かどうか、固定式で充分なのか、動かして調整可能なものがいいのかは作業姿勢に合わせて選びましょう。事務作業による腕の疲れを軽減させるため、デスクに肘ごとのせてしまう人もいますが、体重を肩で受けることで負担がかかり肩こりの一因になることも。そのため、肘を付きたい人には腕を支えてくれるアームレストは欠かせません。
左から 可動式アームレスト(BeneS)、固定式アームレスト(Fita ループ肘)
可動式アームレスト
アームレストが調整できるタイプでも、自分がとりたい姿勢に合わせて調整できるかどうかが重要。前傾姿勢が楽だったり後傾姿勢がフィットしたりと、作業内容や個々人によって快適に感じる姿勢は異なります。せっかく調整できるものを選ぶなら「どんな姿勢にもアジャスト」するかどうかを確認してみてください。
固定式アームレスト
アームレストが固定の場合、高さや角度は決まっていて調整はできません。そのため、使っているデスクの高さや奥行との相性を考える必要があります。前傾姿勢が楽なら座面にアームレストがついているタイプ、後傾姿勢なら背もたれのフレームについているタイプがおすすめ。固定式を選ぶ場合は、どこにアームレストが付いているかの違いに着目してみてください。
アームレストなし
アームレストがないタイプのオフィスチェアは、コンパクトなものが多く限られたスペースでも圧迫感を与えないことから好む人も多くいます。特に楽器を演奏する職業の人などはアームレストがない方が便利ということも。作業の種類やスタイル、机との相性・姿勢との組み合わせを考えて、あえてアームレストがないものを選ぶのも一考です。
03. ポイント② キャスター:使う場所にあわせて種類を選ぶ
オフィスチェアに使われているキャスターには、カーペットなどの柔らかい床に適したものと、フローリングなどの硬い床に適したものがあります。用途に合ったキャスターを選ぶことで、床を傷つけずなめらかに使用できます。
ハードキャスター
ブレーキ要素の強い樹脂製のキャスターはハードキャスターとよばれ、滑りがよいことからカーペットでの使用に適しています。素材にはナイロンが使われているものが一般的。フローリングでの使用は床を傷つける原因となるのでチェアマットを敷くなど、使用する場所によっては注意が必要です。
ソフトキャスター
表面にウレタン材を巻いたウレタン製のキャスターは、フローリングでの使用がおすすめ。ウレタンの適度な柔らかさとグリップ力はフローリングを傷めず、使いやすいのがメリットです。
04. ポイント③ 座面・背もたれの素材:質感×機能で考える
オフィスチェアの座り心地を決める要素のひとつが、座面や背もたれの素材。感触や通気性などの機能性は素材によって異なります。耐久性や必要な手入れも考慮して選択しましょう。また、素材は見た目の印象やデザインにも大きく影響するため、インテリアとのバランスも選ぶ際のポイントです。
左から メッシュ(Series2)、樹脂メッシュ(Try)、ファブリック(BeneS)、合成皮革(GAZE)
メッシュ
布素材に穴が開けられているメッシュ素材は、通気性に優れ蒸れにくいのが特徴。熱や湿気がこもりにくいので、長時間チェアに座って作業することが多い方におすすめの素材です。
透過性があるので、カラーバリエーションが豊富。好みの色のチェアを選べるというメリットがあります。一方で、背面から体のシルエットが見えるというデメリットもあり、敬遠する人も。また、メッシュの間にホコリがたまりやすいので、気になる方はこまめに手入れを行う必要があります。
樹脂メッシュ
樹脂メッシュは、樹脂素材に穴が開いたもの。布素材と比較すると耐久性に優れ、頑丈な点がメリットですが、体重が軽い方や女性は硬いと感じることもあるかもしれません。また布素材のメッシュ同様、穴部分にホコリがたまりやすい点にも注意が必要です。
ファブリック
ファブリック素材は手触りがよく、柔らかい質感が特徴です。一般的な素材でカラー展開が豊富なこともあり、多くのオフィスチェアに使われています。丈夫で安価な点もメリットです。
昔は摩擦にも強い平織がスタンダードなものとして好まれていましたが、最近ではソファーに使われるようなニット素材などが好まれる傾向に。水や汚れには弱いため、淡いカラーのものの場合、汚れが目立つこともあります。
皮
高級素材のイメージがある皮革素材。しなやかで独特のタッチと上質な座り心地は皮ならではの持ち味といえ、高級感を重視したい方におすすめの素材です。本革と合成皮革があり、本革は年数を経ることで風合いが変化するのが魅力的。水や汚れ、汗には弱いためオイルケアが必要になりますが、こまめなメンテナンスを行えば一生ものとして愛用できます。
合成皮革は水や汚れを布で拭き取ることができるのがメリット。手入れがしやすい半面、本革に比べると劣化が早いのが難点です。
05. ポイント④ +α必要な機能を選ぶ
ここまで紹介したアームレスト・キャスター・座面や背もたれの素材以外にも、必要に応じて選べる機能やオプションをいくつかご紹介します。
座面のクッション
ウレタンを使ったクッション素材は最も一般的に使われており、座り心地がよく、長時間座っていても体が痛くなりにくいのがメリットです。また、モールドウレタンは金型から成型するので座りやすく、型崩れしづらいことも特徴。メッシュ素材と比較すると通気性は劣りますが、長時間の作業が多い方はもちろん、どの素材がいいか迷っている方にはおすすめです。
お手頃価格のオフィスチェアはクッションの密度が低く、座った時頼りなく感じるかもしれません。高機能のオフィスチェアはクッションがしっかりしており、見た目もスタイリッシュなものが多いです。
リクライニング機能
背もたれのリクライニングを調整すると姿勢が楽になるので、体への負担を感じている方はリクライニング機能が付いているかどうかも気にしてみてください。リクライニングを調整する際は「座面の奥まで座り、膝からチェアまでをこぶし一個分あける」のがポイント。休憩時にリラックスしたいときにも役立ちます。
ヘッドレスト
ヘッドレストがあると頭から背中まで体重を支えることになり、姿勢がより安定します。ヘッドレストの位置調整は背骨が密着した状態で、頭がしっかり付くようにするのがベスト。長時間モニターを見続けなければならないときには、ヘッドレストを使用し後傾姿勢を取るとモニターとの距離を楽に維持でき疲れを抑えられます。
コートハンガー
オフィスチェアの中には、コートやジャケットを型崩れせずに掛けられるハンガーがオプション品として備わっているものもあります。オプション品をチェックしたうえで、チェアを選ぶのもおすすめです。
06. 在宅勤務におすすめのオフィスチェア【10選】
それでは、ここまでのポイントを踏まえて、自分にぴったりのオフィスチェアを選んでみましょう。
Garageが厳選した在宅勤務やテレワークにおすすめのオフィスチェア10脚をご紹介します。
Steelcase Series2
ワークチェアに求められる要素を全て網羅したSeries1がさらに進化したモデル。革新的なエア・ライブバック機構によって伸縮しながら身体の動きに追従、快適なホールド感を実現しました。スリムで省スペース、背もたれの通気性が良いことも特徴です。
●アームレスト:可動式
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスターに付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:布メッシュ・樹脂メッシュ
●その他の機能・オプション:ヘッドレスト、ハンガー
Steelcase Series1 Garageセレクトカラー
期待を超えるパフォーマンスの実現を念頭に設計された「Series1」をGarageセレクトでカラフルに。ダスティピンク・ハニーイエロー・アクセントレッドの3色に、2022年春、6つの新カラーが仲間入り。お部屋を明るく彩ります。
●アームレスト:可動式
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスターに付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:布メッシュ
●その他の機能・オプション:ヘッドレスト、ハンガー
HAG Capisco
デザイン性の高いオフィスチェア。腕を振りやすいようデザインされたクロス型の背もたれは、どんな座り方でもバランスが取りやすいのが特徴。腰や首・肩の負担を軽減してくれるサドル型の座面が目を引きます。
●アームレスト:固定式
●キャスター:フローリング対応キャスター
●座面・背もたれの素材:樹脂・ファブリック
●その他の機能・オプション:なし
KEILHAUER チェアJr
腰回りと背骨をしっかり支えてくれるユニークな形状が個性的なオフィスチェア。背骨のカーブにぴったりとフィットするので背中が丸くならず、体への負担が少ない姿勢がとれます。
●アームレスト:可動式
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスターに付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:樹脂・ファブリック
●その他の機能・オプション:なし
HermanMiller セイルチェア
フレームのない全面サスペンションが特徴的。独自のY字構造によって座る人それぞれの体型や動きに合わせ体を支えてくれます。アームレストは高さだけでなく前後、幅、角度の調節ができるフルアジャスタブルアームです。
●アームレスト:可動式
●キャスター:カーペット対応キャスター
●座面・背もたれの素材:樹脂メッシュ
●その他の機能・オプション:なし
Fita
コンパクトでありながら、ゆったりとした座り心地が特徴のオフィスチェア。背もたれには通気性のよいメッシュ素材が使われています。ドラマの美術でも使用されたチェアです♪
●アームレスト:可動式・なし
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスター【ブレーキあり・なし】に付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:布メッシュ
●その他の機能・オプション:ハンガー
Try
座るだけで体重に応じたロッキング強さを自動調整してくれる「オートフィットロッキング」搭載。自分の体にフィットした座り心地がかなうオフィスチェアです。アームレストはアジャスト肘とL字肘の2種のほか、肘なしタイプもあります。
●アームレスト:可動式・固定式・なし
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスター【ブレーキあり・なし】に付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:樹脂メッシュ
●その他の機能・オプション:ハンガー
BeneS
座面から背もたれまでのS字を描くカーブラインが特徴的なオフィスチェア。背もたれのカーブが腰をしっかり支え、良い姿勢をサポートします。長時間PCを使う方や、肩こり・腰痛に悩む方におすすめです。
●アームレスト:可動式・なし
●キャスター:カーペット対応キャスター(別売りのフローリング対応キャスターに付け替え可能)
●座面・背もたれの素材:ファブリック
●その他の機能・オプション:ヘッドレスト付きの「エクストラハイバック」タイプあり、ハンガー
Vitra Allstar
カジュアルなデザインでありながら、シートの奥行・高さ調節などの必要機能を搭載したオフィスチェア。アームは背もたれの支えとして一体化しており、リクライニングした際にシートと背もたれの角度を自動調節してくれます。
●アームレスト:固定式
●キャスター:カーペット対応キャスター
●座面・背もたれの素材:ファブリック
●その他の機能・オプション:なし
Vitra Rookie
シンプルでコンパクトなオフィスチェア。座面はゆったりとした広さがあり、体格の大きな人でも安心です。様々な動きに柔軟にフィットするよう、背もたれと座面は座る人の動きに合わせて柔らかくしなる仕組みになっています。
●アームレスト:なし
●キャスター:カーペット対応キャスター
●座面・背もたれの素材:ファブリック
●その他の機能・オプション:なし
今回はオフィスチェア選びの際におさえておきたい様々なポイントと、在宅勤務におすすめのオフィスチェアをご紹介しました。オフィスチェアを選ぶときには、自分が「どこでどんな作業をするか・座っている時間はどれくらいか」など、具体的な使い方をイメージすることが大切です。
そのうえで、自分に合った機能が備わったオフィスチェアを選んでみてくださいね♪
次回もお楽しみに!